犬の認知症の初期症状

シニア犬が机の下にいる

「なんとなく違う?」と思ったときが、やさしく支える始まりです

犬の認知症(認知機能不全)は、高齢になるほど増える“ゆっくり進む変化”です。 初期は小さな違和感の連続。早く気づいて環境を整えることで、生活の困りごとは大きく減らせます。 ここでは、初期に気づきやすいサインと、今日からできる見守り・ケアを専門家の視点でやさしく解説します。

1. 初期に気づきたい“変化のサイン”

① 行動の変化(昼夜逆転・同じ場所を行き来)

夜中に起きて歩き回る、部屋の同じ所をくるくる回る、立ち尽くして動けなくなる—— これらは空間の把握や体内時計のずれが始まっているサインです。

  • 日中にやさしい散歩と日光浴で体内時計を整える
  • 就寝前は静かなルーティン(トイレ→なでる→合図)
  • 夜間の徘徊には家具レイアウトの簡素化で安全確保

② 反応の変化(呼びかけに気づきにくい/ぼんやりする)

名前を呼んでも反応が遅い、考え込むように立ち止まるなどの様子は、情報処理の遅れかもしれません。 叱らず、ゆっくり・短い言葉・穏やかな声で。

③ トイレの失敗が増える

場所を忘れる・間に合わないなど、記憶と判断のズレで起きやすくなります。 成功体験を増やせるよう、環境側を整えましょう。

  • 導線を短く(寝床の近くにトイレを追加)
  • 段差やラグの縁を減らして迷いを減らす
  • 成功したら静かに褒める(大げさな刺激は控えめに)

④ 生活リズムの変化(夜鳴き・早朝の落ち着かなさ)

夜間の不安・覚醒は初期から見られることがあります。 安心できる寝床・常夜灯・静かな環境音が助けになります。

2. 今日からできる“やさしい見守り”のコツ

① 1日の“ぬくもりルーティン”を作る

同じ順番・同じ声かけは、予測できる安心を生みます。 朝の日光浴→日中の軽い散歩→夕方の発散→就寝前のスキンシップ、の流れを意識しましょう。

② 寝床を“包まれる安心”に

不安が強い子や夜間に起きやすい子には、体をやさしく包む寝心地が有効です。 イチリンペットのマシュマロクッションベッドは、沈み込みすぎず体圧を分散し、 入眠を助ける安心の巣づくりに役立ちます。

③ 室内の“迷子”を防ぐレイアウト

  • 行き止まりを減らす(家具を壁沿いに・狭い隙間を塞ぐ)
  • 滑りやすい床にはノンスリップマット
  • 夜は常夜灯+水・トイレ・寝床の配置を近接に

④ 脳トレは“負担なく短く”

匂い探し・ゆっくり食べられる知育ごはん・軽いトリック練習など、5分程度を数回。 成功で終えると自己肯定感が保たれます。

3. 夜間ケア(夜鳴き・徘徊へのやさしい対応)

① 眠りのリズムを整える

  • 朝は日光をしっかり浴びる(体内時計のスイッチ)
  • 夕方までに軽い発散、就寝前は静かに
  • 寝床は直風を避けた静かな場所へ移動

② 不安の高まりを下げる工夫

飼い主のにおいがついたタオル、やさしい環境音常夜灯は効果的。 それでも難しい場合は、かかりつけ医に睡眠衛生・サプリ・薬物療法を相談しましょう。

4. 受診の目安と記録のしかた

① 早めに相談したいサイン

  • 夜鳴き・徘徊が週3回以上で続く
  • 食欲・体重・歩行の急な変化
  • トイレ失敗が急に増える/失見当(迷子状態)が頻発

② 診察時に役立つメモ

  • 発生時間帯・頻度・持続時間を簡潔に
  • 動画を30秒前後で記録(歩き方・徘徊・夜鳴き)
  • フード・サプリ・服薬の変更履歴

まとめ:小さな“できた”を重ねて、穏やかな毎日へ

初期の認知症は、気づきと環境調整で暮らしやすさが大きく変わります。 叱るより、成功を増やす工夫を。生活の“段取り”を整えるだけでも、表情はやわらぎます。

そして、安心して休める寝床は心の土台。 包まれる寝心地のマシュマロクッションベッドなら、夜間の不安や覚醒のクールダウンにもやさしく寄り添えます。 今日から一歩ずつ、いっしょに“穏やかな時間”を増やしていきましょう。

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