犬に噛まれたら?すぐ行う応急処置と病院受診の目安


犬との暮らし・安全

犬に噛まれたら?まず行う対処法

犬に噛まれたときは、傷が小さく見えても油断できません。まず犬から安全に離れ、傷口を流水と石けんで十分に洗い、必要に応じて早めに医療機関を受診しましょう。

犬に噛まれると、驚きや痛みで慌ててしまうことがあります。しかし、最初に大切なのは、犬を叱ったり捕まえたりすることではなく、噛まれた人の安全を確保して傷を適切に処置することです。

犬の歯は先が鋭いため、表面の傷が小さくても皮膚の奥まで達している場合があります。細菌が入り込んで感染する可能性もあるため、「少し血が出ただけだから」と自己判断せず、傷の状態を丁寧に確認しましょう。

犬に噛まれた直後に確認すること

  • 噛んだ犬から安全な距離を取れているか
  • 出血が続いていないか
  • 傷が深い、または大きく開いていないか
  • 指や手足を普段どおり動かせるか
  • 海外や狂犬病の流行地域で噛まれていないか

まずは犬から静かに離れ、安全な場所へ移動します。興奮している犬を無理に押さえたり追いかけたりすると、再び噛まれるおそれがあるため注意してください。

次に、傷の場所や深さ、出血量を確認します。特に顔・首・手・指・関節の周辺を噛まれた場合や、傷の奥に脂肪や筋肉が見える場合は、早めの医療処置が必要になることがあります。

出血が多い場合は、清潔なガーゼや布を傷口に当てて圧迫します。血が布に染みても、最初の布を何度も外さず、その上から新しいガーゼを重ねて圧迫を続けましょう。出血が止まらない場合は、速やかに救急要請を検討してください。

犬に噛まれた傷の正しい応急処置

流水と石けんで傷口をよく洗う

出血が激しくない場合は、できるだけ早く傷口を流水で洗います。石けんを使い、傷の周囲だけでなく、傷口に付着した汚れや唾液を十分に洗い流すことが大切です。

傷口を強くこすったり、内部を無理に広げたりする必要はありません。痛みに配慮しながら、流水を当てて丁寧に洗浄しましょう。

清潔なガーゼで傷口を保護する

洗浄後は、清潔なガーゼや布で水分を軽く押さえ、傷口を覆います。汚れたティッシュや使用済みのタオルを直接当てると、傷口に細菌が入り込む可能性があるため避けましょう。

傷口を自己判断で密閉しない

犬に噛まれた傷は、内部に細菌が残っている場合があります。家庭用の接着剤やテープで傷を閉じたり、軟こうを厚く塗って密閉したりせず、医師に状態を確認してもらいましょう。

早めに病院を受診したいケース

傷が深い・出血が多い

傷が大きく開いている、歯が深く刺さっている、圧迫しても出血が止まらない場合は、速やかな受診が必要です。

顔・手・関節を噛まれた

顔や手、指、関節付近には、神経や腱などの重要な組織があります。小さな傷でも医療機関で相談しましょう。

子どもや高齢者が噛まれた

子どもや高齢者、免疫機能が低下している人は、傷の影響や感染症のリスクを考え、早めの受診が安心です。

海外で犬に噛まれた

狂犬病が発生している国や地域で噛まれた場合は、傷を洗ったうえで、できる限り早く現地の医療機関を受診してください。

犬に噛まれた場合は、傷が小さく見えても、可能であれば当日中に外科、形成外科、整形外科、救急外来などへ相談すると安心です。受診先に迷う場合は、近くの医療機関へ電話し、犬に噛まれたことを伝えて確認しましょう。

診察では、傷の洗浄や異物の確認、感染を防ぐための処置が行われることがあります。また、過去の破傷風ワクチン接種状況や、噛んだ犬の健康状態、狂犬病予防注射の状況などを確認される場合があります。

噛んだ犬の飼い主が分かる場合は、飼い主の連絡先や犬の予防接種状況を確認しておくと、受診時の情報として役立ちます。ただし、興奮している犬を自分で捕まえようとするのは避けてください。

受診後も注意したい傷の変化

  • 傷の周りの赤みや腫れが広がっている
  • 痛みや熱っぽさが強くなっている
  • 傷口から膿や濁った液が出ている
  • 発熱や寒気、強いだるさがある
  • 指や手足が動かしにくい、しびれがある

犬に噛まれた直後は問題がないように見えても、時間がたってから感染の症状が現れることがあります。傷の赤み、腫れ、痛みが少しずつ強くなる場合は、放置せず医療機関へ相談してください。

医師から薬が処方された場合は、自己判断で服用を中止せず、指示された方法を守りましょう。また、ガーゼ交換や入浴について指示があった場合も、その内容に従って傷を清潔に保つことが大切です。

犬が噛む状況を減らすための環境づくり

犬が人を噛む背景には、恐怖、痛み、驚き、興奮、食べ物や寝床を守ろうとする気持ちなど、さまざまな理由があります。噛んだ犬を感情的に叱るだけでは、根本的な解決につながらないことがあります。

食事中や睡眠中に急に触らない、逃げられる場所をふさがない、子どもだけで犬に接触させないなど、犬が不安を感じにくい接し方を心がけましょう。これまで噛まなかった犬が急に噛むようになった場合は、痛みや体調不良が隠れている可能性もあるため、動物病院への相談をおすすめします。

落ち着いて休める場所を用意する

犬が人の出入りから少し離れ、安心して休める専用スペースを用意することも大切です。休んでいる犬に無理に触れず、「ここにいるときは静かに過ごせる」という環境を家族で守りましょう。

イチリンペットのマシュマロクッションベッドは、犬が体を預けて休める、やわらかな寝床です。リビングの落ち着いた場所などに設置し、犬が自分から休憩できるスペースづくりに取り入れられます。

  • 犬が落ち着ける場所に設置する
  • 食事場所や通路のすぐそばを避ける
  • ベッドで休んでいるときは無理に触らない

まとめ

犬に噛まれたときは、傷の見た目だけで重症度を判断しないことが大切です。まずは安全を確保し、傷口を流水と石けんで丁寧に洗い、清潔なガーゼで保護しましょう。

  • 犬から離れ、再び噛まれない場所へ移動する
  • 傷口を流水と石けんで十分に洗う
  • 傷が小さくても、できるだけ早く医療機関へ相談する
  • 赤み、腫れ、痛み、発熱などの変化を見逃さない

特に出血が止まらない場合や、顔・手・関節を噛まれた場合、海外で噛まれた場合は、すぐに医療機関へ相談してください。適切な応急処置と早めの受診が、傷の悪化や感染症を防ぐことにつながります。