犬の生理中に見られる変化は?過ごし方と注意点


犬の健康・暮らし

犬の生理中に見られる変化と過ごし方

犬の生理中は、出血だけでなく、食欲や気分、行動にも変化が見られることがあります。愛犬ができるだけ穏やかに過ごせるよう、生理中によくある変化と家庭でのケアを確認しておきましょう。

避妊手術を受けていない女の子の犬には、一般に「生理」や「ヒート」と呼ばれる時期があります。犬の生理は人の月経とは仕組みが異なり、発情周期に伴って起こる「発情出血」です。

生理中の変化には個体差があり、普段とほとんど変わらない犬もいれば、食欲が落ちたり、落ち着きがなくなったりする犬もいます。まずは愛犬に起こりやすい変化を知り、体調に合わせて過ごし方を調整することが大切です。

犬の生理中によく見られる変化

  • 陰部から出血や血を含んだ分泌物が出る
  • 外陰部がいつもよりふくらんで見える
  • 落ち着きがなくなったり、甘えたりする
  • 食欲や元気が一時的に低下する
  • おしっこの回数やマーキングが増える

陰部から出血する

犬の生理では、陰部から赤色や赤褐色の分泌物が見られます。量や色には個体差があり、生理が進むにつれて薄いピンク色になり、少しずつ量が減っていくことがあります。

犬が自分でなめ取っている場合は、飼い主さんが出血に気づかないことも珍しくありません。寝床や床に血液が付いていないかも確認してみましょう。

陰部が腫れて気にする

発情前期には外陰部が腫れ、犬がしきりになめることがあります。多少なめる程度であれば自然な行動ですが、皮膚が赤くなっている、傷ができるほどなめ続けるといった場合は注意が必要です。

落ち着きがなくなる

ホルモンの変化によって、そわそわと歩き回る、普段より甘える、鳴く、眠る時間が増えるなどの変化が見られることがあります。反対に、触られることを嫌がり、ひとりで過ごしたがる犬もいます。

食欲や元気が低下する

生理中は一時的に食欲が落ちたり、散歩に行きたがらなくなったりすることがあります。少し食べる量が減っても元気があり、水を飲めている場合は、静かに様子を見られることもあります。

ただし、ほとんど食べない状態が続く、ぐったりしている、嘔吐や下痢を伴う場合は、生理以外の不調も考えられます。

排尿やマーキングが増える

発情中は、少量のおしっこを複数の場所ですることがあります。これは男の子の犬へ自分の存在を知らせる行動のひとつと考えられています。ただし、排尿時に痛がる、何度も姿勢を取るのに尿が出ない場合は、膀胱炎などにも注意しましょう。

犬の生理が続く期間と発情周期

初めての生理が始まる時期

初めての生理は、生後6〜10か月頃に迎えることが一般的です。ただし、小型犬では早く始まることがあり、大型犬では1歳を過ぎてから始まる場合もあります。犬種や成長の速さによって差があるため、目安の時期を過ぎてもすぐに異常とは限りません。

出血が見られる期間

発情前期と発情期は、それぞれ7〜10日ほど続くことがひとつの目安です。ただし、期間や出血量には大きな個体差があります。

出血が減ってきた時期は、妊娠する可能性がある発情期と重なることがあります。「血が少なくなったからもう安心」と判断せず、しばらくは男の子の犬との接触を避けましょう。

次の生理までの間隔

犬の発情周期は、およそ5〜10か月間隔とされています。年に1〜2回程度が目安ですが、犬種や年齢によっても異なります。生理が始まった日、出血が止まった日、体調の変化を記録しておくと、愛犬の周期を把握しやすくなります。

生理中の愛犬を支える4つのケア

静かに休ませる

眠そうにしているときや散歩を嫌がるときは、無理に運動させず、落ち着ける場所で休ませましょう。普段より活動量が少なくても、体調が安定していれば様子を見守ります。

汚れをやさしく落とす

陰部周辺が汚れた場合は、ぬるま湯で湿らせた柔らかい布やコットンでやさしく拭きます。強くこすったり、刺激の強い洗浄剤を使ったりすることは避けましょう。

おむつを交換する

犬用のおむつやマナーパンツは、床や寝具の汚れ対策に役立ちます。ただし、つけっぱなしにせず、汚れたら交換して、ときどき外陰部や皮膚の状態を確認しましょう。

ほかの犬との接触を避ける

散歩は犬が少ない時間帯や場所を選び、ドッグランやドッグカフェは控えましょう。望まない妊娠や犬同士のトラブルを防ぐため、リードを外さないことも大切です。

同居している未去勢の男の子の犬がいる場合は、生活する部屋を完全に分けるなど、確実に接触を防ぎましょう。おむつや簡易的な仕切りだけでは、交配を防げない可能性があります。

食欲が少し落ちている場合は、いつものフードを人肌程度に温めて香りを立たせると、食べやすくなることがあります。ただし、急なフード変更やおやつの与えすぎは、お腹の不調につながることがあるため注意しましょう。

動物病院へ相談したい症状の見分け方

  • 出血が長期間続いている
  • 膿のような分泌物や強いにおいがある
  • 食欲や元気が著しく低下している
  • 水を飲む量や尿量が急に増えた
  • 嘔吐、発熱、お腹の張りが見られる

生理中に出血や食欲の変化が見られても、すべてが正常な発情によるものとは限りません。特に、未避妊の犬では、子宮に膿がたまる「子宮蓄膿症」に注意が必要です。

子宮蓄膿症では、血液や膿を含む分泌物が出ることがあり、生理と見分けにくい場合があります。また、子宮の出口が閉じているタイプでは、分泌物が外へ出ないこともあります。

生理が終わった後を含め、元気がない、水を大量に飲む、おしっこが増える、吐く、お腹がふくらむなどの症状が見られたら、早めに動物病院へ相談してください。

出血が正常な生理によるものか判断できない場合も、自己判断で長く様子を見ず、出血の色や量、始まった日を伝えて獣医師に確認しましょう。

落ち着いて休める寝床を用意しよう

生理中の犬は、ホルモンの影響によって普段より眠る時間が増えたり、ひとりで静かに過ごしたがったりすることがあります。人の出入りや大きな音が少なく、安心して休める場所を用意しましょう。

寝床には洗いやすいタオルやシートを重ねておくと、出血で汚れたときも交換しやすくなります。汚れた敷物は早めに取り替え、蒸れやにおいがこもらないよう、室内の換気にも気を配りましょう。

マシュマロクッションベッド

生理中の愛犬がゆっくり過ごせるよう、体をあずけやすい寝床を整えることも大切です。マシュマロクッションベッドは、やわらかな感触で愛犬の体を包み込み、落ち着いて休める専用スペースづくりに取り入れられます。

生理中に使用する場合は、クッションの上にタオルや防水シートを敷き、汚れたらこまめに交換しましょう。愛犬が静かな場所を好むときは、寝床の位置も無理のない範囲で調整してあげてください。

  • 体をあずけやすいやわらかな寝心地
  • 愛犬専用の休憩場所をつくりやすい
  • タオルやシートを重ねて清潔に使える

犬の生理中は変化を記録して見守ろう

犬の生理中は、出血だけでなく、陰部の腫れや食欲低下、落ち着きのなさなどが見られることがあります。現れ方には個体差があるため、愛犬の普段の様子と比較しながら見守ることが大切です。

  • 出血の色や量、始まった日を記録する
  • 散歩ではほかの犬との接触を避ける
  • 陰部や寝床を清潔に保つ
  • 気になる症状があれば動物病院へ相談する

愛犬が休みたがるときは無理をさせず、静かに過ごせる環境を整えてあげましょう。いつもの生理とは違う変化や強い体調不良が見られた場合は、早めに獣医師へ相談してください。